「これからゆっくり確実に成長していってほしいですし、いまはいろんな選手が出てくるなかで、焦りもあると思うけど、しっかりと自分のゲームと向き合ってほしい」
アマチュアでの試合、そして今後も続くゴルファー人生へ、緊張や焦り、不安を感じることも多くあるが、周りと比較するのではなく、まず“自分”を見つめることが大事だと説く。そして自分を見つめることができ、さらに結果が出ている伸びしろの時期は「自分のゴルフができているうちは何も考えなくていいと思います。嫌でも考えないといけなくなるので(笑)」と、自身の経験を振り返りながら、若いアマチュアを後押しする持論を展開した。
これには橋本も深くうなずく。そして「不安が多すぎるとき、あるいは逆に余裕を持ちすぎているときはどうしたらいいか」という質問を投げかけた。すると宮里は「いい緊張感を保つことはできない。不安や緊張を持っているという“自分”を受け入れて、プレーすることが大切」と答えたという。昨年大会も出場して「ふがいない結果だった」と予選通過できなかったリベンジに向けて、新たに学びを得ることができた。
今大会の優勝者、そして2位の選手には8月「AIG女子オープン」(全英女子)の出場権が与えられるが、この切符はアマチュアでも手にすることができる。橋本はアジア女子アマ優勝によってすでに出場権を有しているが、ほかの8人にとっては千載一遇のチャンスでもある。「トップ10に入ることと、ベストアマを獲ることが目標」と吉田は話していたが、このことを聞くと「そしたら2位に入りたい(笑)」とさらに前向きな意欲も垣間見せた。プロだけでなく、アマチュア9人の奮闘にも注目したい。(文・笠井あかり)