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ドライバーは「ハード」でアイアンは「やさしい」 “ベテランの技”を感じさせる菊地絵理香の14本【QPのクラブチェック】

ドライバーは「ハード」でアイアンは「やさしい」 “ベテランの技”を感じさせる菊地絵理香の14本【QPのクラブチェック】

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2022年4月19日 12時20分

昨季は4年ぶりにツアー優勝を挙げた菊地絵理香。クラブからのベテランの“技”が感じられる
昨季は4年ぶりにツアー優勝を挙げた菊地絵理香。クラブからのベテランの“技”が感じられる (撮影:佐々木啓)
国内女子ツアーを戦う女子プロたちの使うクラブは気になるところ。ティーチングプロ兼クラブフィッターのQPこと関雅史が、開幕戦で使用したセッティングを解説する。昨年の「アース・モンダミンカップ」で4年ぶりにツアー4勝目を挙げ、男女通じて国内ツアー史上最高額となる優勝賞金5400万円を手にした菊地絵理香。ツアーで存在感を示す33歳ベテランのキャディバッグの中身に迫る。

2008年のプロテストに合格した菊地絵理香は、長年タイトリストのクラブを使用している。クラブセッティングを見てQPが驚いたのは、ドライバーだ。ロースピンでハードヒッター向けモデルの『TSi4』を選んでいる。「アッパーに振って球を飛ばせるタイプだから合うのでしょう」。スピン量が減り、操作性の良さも手に馴染むのかもしれない。

フェアウェイウッドの2本はプロギア『RS5』、ユーティリティはタイトリスト『816H1』を21、25、27度と3本入れている。「4度ないし、3度ピッチで長い距離の打ち分けを容易にしています。先端が硬いシャフトを入れているのも、曲がらない選手特有ですね」とショットメーカーらしさが伺えるが、アイアンになると様子が変わる。

「地面から打つクラブは、ボールの上がりやすさを求めていますね」。ハードヒッター向けのドライバーに対して、アイアンは飛びとやさしさが魅力のタイトリスト『T300』。「シャフトもボールが上がりやすい軽量スチール。カーボンでもよかったのでしょうが、スチールのしっかり感が欲しかったのだと思います」。自分のスイングや求める球筋に合わせてクラブのタイプを選んでいる。

また、ウェッジは46度、51度(表示は52度)、57度(表示は58度)の3本。「アイアンのロフトが立っているので、46度がピッチングウェッジ(PW)の代わりです。ただ、46度のウェッジはアイアンの流れのPWと比べるとフルショット時にスピン量が増えます。逆にいえばスピンコントロールが難しい。46度を入れているということは、スピン量を減らす技術がある証拠です。グリーンが軟らかいときは、スピン量を減らして2バウンドでピタッと止めたり、グリーンが硬いときはスピン量を増やして止める、という打ち分けをしていると思います」。ショットメーカーであり、ショートゲームも一目置かれる菊地。クラブセッティングからもベテランの技を駆使していることが分かる14本だ。

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