「心が折れちゃうと思った」　イ・ボミが今季終了、日本参戦後初の翌シーズン出場権喪失

特に負担となったのが、新型コロナウイルス感染拡大の水際対策となる2週間の自主隔離だった。「何もできないことでもったいない時間がありました。（それがあるから）ちょっと体が痛くても韓国にすぐいけないこととか。リフレッシュができなかった。スイングも思った通りにいかなくて、プレーもダメ。全部がダメだった」。

賞金ランキングは50位に届かず、日本参戦後2度目の賞金シード落ち。日本参戦後としては自身初めてとなる来季の出場権がない状態（18年シード喪失時は賞金女王獲得の3年シードがあった）で来季を迎えることとなる。

来季も日本ツアー参戦を考えているものの、出場権をかけたファイナルQT（11月30日〜12月3日、葛城ゴルフ倶楽部　宇刈コース）には出場しない意向。「来年は推薦をもらえたら出場したい」と主催者推薦で出場できる8試合をベースに、そこで上位に入ってリランキングで出場権を狙うという戦い方となる。

ともあれ、いまは「早く家に帰りたい」という。「料理もしたいし、掃除もしたい。自分の時間を家で過ごしたい。来年は推薦で出る予定なので、クラブはずっと持っていると思う。旅行もいけないので、家で旦那さんと、家族で過ごせたら」とまずはリフレッシュする。そして「韓国に帰ったらいろんなコーチのところに行ってみたいと思う」とスイング復調へのアドバイスをもらう予定。

賞金女王を2度戴冠しただけでなく、スマイルキャンディの名にふさわしい愛くるしいルックスとキャラクターで、韓国だけでなく日本のファンからも大いに愛されている。「最後のホールでカメラマンさんがたくさんいて、引退のような気持ちになりました。来年もちょこちょこ試合に出るので、よろしくお願いいたします（笑）」と笑わせつつも、会見の最後には涙を浮かべたボミ。ここからもう一度立て直して、またとびっきりの笑顔を見せてほしい。