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プロテストを機会に思うこと 『感謝』も大事だけど『謙虚』な気持ちも大切に【原田香里のゴルフ未来会議】 

プロテストを機会に思うこと 『感謝』も大事だけど『謙虚』な気持ちも大切に【原田香里のゴルフ未来会議】 

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2021年11月3日 11時30分

私がプロテストを受けたのは1989年。日大4年だった1988年に日本女子学生に優勝することができたため、1次、2次が免除されました。最終的に受験を決断したのは実はこの時です。

当時は、ゴルフ場の研修生を経験してからテストに挑む人が大半だったのですが、いきなり受験資格をいただいた私は、会場に入ってもほとんど知り合いがいません。日大ゴルフ部で同期の喜多麻子さんしか、話す相手もいない状況でした。喜多さんは、その後川岸良兼さんと結婚して次女の史果さんがプロになり、ツアーでキャディをすることも多いので、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。

そんな会場の雰囲気は、一言でいうとうす〜い氷なのか、ガラスなのかわからないようなものが、ピ〜ンと張っているような感じでした。ちょっとでも触ったらパーン!と弾けて割れてしまうんじゃないか、そんな空気だったんです。
  
実は日本女子学生に勝つ前に、就職も内定していたほど、当時の私には仕事としてゴルフのイメージがわかないでいたのです。山口県の実家は練習場でしたが、当時はプロゴルファーと会う機会もありません。唯一、覚えているのは広島で行われた試合で岡本綾子さんを見て、すごいなぁ、と思ったことくらいです。高校は、ゴルフをするために実家を離れ、平安女学院(京都府)に進学しました。プロになったばかりの小田美岐さんのご実家の練習場にお世話になりましたが、小田さんも連戦で忙しく、お会いする機会はあまりなかったのです。日大に進学してからは、何度か推薦でプロの試合に出場させていただきましたが、現在とは全くムードが違います。アマチュア選手はほんの一握り。プロは“雲の上の人”というイメージだったのです。

ただ、プロテスト受験を決めてからは「絶対、一発合格してトッププロになる」と決めていました。その頃は、年に2度、春と秋にテストがあったのですが「しっかり練習して秋に受験するほうがいいんじゃないか」という父に対して、すぐに行われる春の受験を自分で決断しました。

当時は、順位ではなく、スコアで合否が決まっていました。54ホールを通算12オーバー以内でプレーすれば、合格できるというものです。初日に予定より多く叩いてしまったのですが、あとは落ち着いて、無事、合格することができました。

その後、プロとしてプレーしてから理事になり、プロテストを担当するようになると、以前とは雰囲気がずいぶん違うことに驚きました。

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