思えば渋野日向子も、無名選手から一躍日本のゴルフ界を代表する選手になった。黄金世代に関わらず、今後もこういうサクセスストーリーを目にすることができるだろう。原は、かつてあ然とさせられた日本女子オープンで優勝することができた要因を「経験」と言った。急成長するタイミングは人それぞれだ。
「私は小さい時に成績を出せなくて、(勝)みなみちゃんや(畑岡)奈紗ちゃんとかを『すごい』と思って見ているタイプでした。でも強い気持ちを持っていれば上にいけるんだなと思えた。もともとの差が大きいので、まだ差はあるけれど、一歩一歩縮めていきたいですね」
原のこの言葉はこれからプロを目指すジュニアゴルファーだけでなく、他の世界の多くの人たちに対しても励みになるものではないだろうか。かつて“無縁”だった日本タイトルをつかんだ21歳の姿を見て、こんなことを思った。(文・間宮輝憲)