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選手を守れなければツアーも守れない【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

選手を守れなければツアーも守れない【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2020年7月14日 18時00分

主催者の努力があって成功したアース・モンダミンカップ
主催者の努力があって成功したアース・モンダミンカップ (撮影:GettyImages)
「練習でできても試合でできるようにならないと」。プロゴルファーからよく聞く言葉の一つだ。体が覚え込んだスイングを改造したときなど、練習でどれほどできるようになっても、ミスの許されない試合の緊張感の中でできなければ本物ではない、ということだ。

渋野日向子がおうちストレッチを紹介【動画】

コロナ禍で試合が行われない現在の状況は、練習する時間は豊富だが、最終的にそれを仕上げる場がないということ。思いがけずできた時間をどう使うかが、将来への大きな蓄えになる。だが実戦が伴わず、仕上げができなければ“宝の持ち腐れ”で終わってしまうことも十分に考えられる。それほど長いあいだ、プロたちは『待て』の状態を強いられている。

例えば、渋野日向子。昨年「全英AIG女子オープン」で優勝し、日本で賞金女王争いも演じた勢いが、試合ができないことで削がれているのは紛れもない現実だ。女子ツアーで唯一行われた「アース・モンダミンカップ」では残念ながら予選落ち。世界進出を視野に入れ、アプローチを中心にオフに磨いたことがいいほうにも悪いほうにも出たかっこうだ。早い話が実戦不足。もちろん渋野のせいではないのはいうまでもない。

同じことは、優勝した渡邉彩香や、プレーオフで敗退した鈴木愛についてもいえる。結果はよかったが、せっかくのその感触を生かす場がないのが現実だ。

調子の波を保つのが難しく、旬がそれほど長くないスポーツ選手にとって、試合がないことはそれほど深刻だ。元トッププレーヤーである男女両ツアーのトップが、そのことをわからないはずはない。

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