今季の優勝者たちがドレスで登場! LPGAアワードの模様をリアルタイムフォトで【写真】
シーズン全体の振り返りを聞くと、最初に出てきたのは「勝てるまでは苦しい時間が長かったですね」という言葉。渋野日向子、原英莉花ら黄金世代をはじめとする若い選手が続々と初優勝するなか、プロ6年目の自分は「調子はいいけど成績につながらない」というもどかしい日々。「何か変えないといけないけど、どうしたらいいのか。それにシーズン中に大きく変えることはなかなかできない」という葛藤との戦いだった。
「今までやってきたことを持続してトライし続けよう」。そう覚悟を決めたころ、新たな気持ちの変化も芽生えた。「色んな人に相談するなかで気持ちに余裕が出てきたのがこのくらいの時期でした」。7月の「センチュリー21レディス」で予選落ちしたときには、同郷の大山志保に『勝てないのは何でなんですかね?』と相談した。返ってきた言葉は「大事なのは1勝目の早さじゃないよ。ゴルフをやめるときに何勝していたかだよ」とありがたい言葉をもらった。こういった一つ一つが、柏原が感じていた重圧を緩めてくれた。
そうして迎えた9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で涙の初優勝。勝った直後は「さらに勝ちたい気持ちが強すぎて、体の調子を無視してトライをし続けてしまっていました」と調子を落としたが、10月末の「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」で6打差を逆転して2勝目をマーク。後半戦は、前半戦のうっぷんを晴らすような活躍で、「色々なことがあった1年ですけど、プロ入り当初から目標にしていた初優勝も挙げることができましたし、2つ目も勝つことができたのは良かった」と納得のシーズンとなった。
だからといって浮かれている様子はさらさらない。上位で戦えたからこそ、気は引き締まっている。「いいところに行けば行くほど、自分のまだ悪いところというか、改善すべきことが目に見えました。今までなら成績が出ているから、スコアが出ているからというので見逃していた部分がありましたが、上位の選手は良さそうに見えても全然納得していない。そういったレベルの高さを感じることができた」。結果が出たからといって、うかうかはしていられない。

