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【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】来季の大会申込みへのカウントダウン

【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】来季の大会申込みへのカウントダウン

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2018年12月11日 19時36分

これに対して、各大会はどう対応するのか。それぞれ、社内、あるいはテレビ局と主催者(スポンサー)の間の調整が最終局面を迎えているが、基本的に「試合はやりたい」とうのが大前提なのは言うまでもない。

「金銭が発生しないなら」という条件付きで協約書を出したところもあれば「リスクを一切負わず、金も出さずに権利だけ主張するなんて」とあきれて契約に二の足を踏んでいる大会もある。「放映権を渡すのだけはイヤ」というテレビ局もある。さらに、キー局と系列局の事情や、主催者との関係などが絡み、グチャグチャの様相を示したまま、時間切れを迎えようとしている。

最終的に、すべての既存大会が妥協すれば、来年の試合数が減ることはない。いや、新規大会も行われるから1試合増の可能性すらある。だが、決してそれは根本的な問題解決ではない。「他にお金がかかるようならやめる」と言ってはばからないスポンサーも多く、放映権料が発生した途端にガタガタと試合が減る可能性も十分にあるからだ。

女子に限ったことではないが、日本のゴルフツアーの多くの試合は、ツアーが主催者になっていない。ツアーとして成長する過程で代理店や運営会社がスポンサーを探して試合を作る。LPGAに公認料を支払い、ツアー競技にする。試合としての価値を高めるためにテレビ局や系列の新聞社を巻き込む。テレビ局が主催者に名を連ねている場合も、そうでない場合も、スポンサー探しに一役買っていることがほとんどだ。ツアーを取り仕切るLPGAが主催者となっている試合は公式戦4試合中3試合(日本女子オープンを除く)しかなく、そのうち「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」は、テレビ局との共催になっている。残る「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」と「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」はLPGA単独主催。それも、大会名称を見ればわかるように、いずれも特別協賛スポンサーがおり、資金面ではこちらに頼っている。

言い換えれば、LPGAが自らの腹を痛めて行っている試合はないに等しい。今回の騒動でも、放映権の帰属は主張しているが、資金面も含めてリスクが伴う主催権についてはほとんど主張していない。

LPGAが各ツアー競技の放映権を持つのが自然な形になるためには、主催権を持ち、大会そのものを自分たちの手で行えるようになることが必要だ。その上で、関係各方面ときちんと話し合いをすること。スポンサー探しから、使用コースとの交渉、セッティングなど、すべてを“丸投げ”した上に、まともな話し合いすらしないようでは、毎年、同じことが繰り返されるだけになる。(文・小川淳子)

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