23日、都内で日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)が主催する『ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)』ならびに『特別賞』の表彰式が行われた。
トーナメント活性化に向けた重要施策の一つとして、若手育成を目的に1998年に設立された新人賞。今年の受賞者の一人に、国内男子ツアーから下家秀琉(しもけ・すぐる)が選ばれた。
180センチと長身の23歳は、スーツ姿でビシッと登壇。ただ、人前で話すのは苦手だと話し、壇上では緊張気味。それでも「自分がこんな賞をもらえるなんて思っていなったので、とてもうれしい」と、集まった関係者の前で率直な思いを語った。
シード選手として戦った初めてのシーズンは、「70点」の自己評価に留まった。目標に掲げていた初優勝は、10月の「バンテリン東海クラシック」で達成。一方で、「難しいコースで実力を発揮できなかった」点を課題として挙げる。とくに、21位で終えたエリートフィールドとなる「ゴルフ日本シリーズJTカップ」には手を焼いたと話し、満点とはいかなかった。
初優勝を挙げ、着実にステップアップするキャリアについては「上手くいき過ぎている」と話す。ただし、この勝利もあくまで通過点に過ぎない。「アメリカの予選会を目標としている」下家にとって、今は日本ツアーで土台を築く段階だと位置付けている。
「いろいろな面で足りない部分がある。そこをしっかり作って(米予選会に)行きたい」。多くを語らないながらも、米ツアーで戦う意志は明確だ。
今季は大阪学院大の先輩・平田憲聖が米ツアー昇格を果たし、「ほんとうにすごい」と脱帽。先輩の背中を追うように、来季は米ツアー挑戦への足掛かりの一年としたい。(文・齊藤啓介)
