今週の「ミズノオープン」が行われる、茨城県鉾田市のザ・ロイヤルGCは、小野東洋GCと打って変わり、全長8000ヤードを超える男子ツアー史上最長となるコースだ。一見、パワー重視のゴルフとなりそうだが、これを田島はどう見るのか。
「マネジメントができないと難しいコース。たしかに広いが、ターゲットゾーンを間違えないようにしていく必要があります。それを無視して、パワーゲームに持ち込むと苦しみます」
長さに惑わされない戦略性が重要になるというのが田島の意見だ。自身で回った際の印象について、「時にはグリーンをわざと外して、チップインを狙った方がスコアに結び付きやすい場所もある」といい、「飛ばすだけではダメ。選手のマネジメント能力も見どころの一つ」と繰り返した。
また昨年までの開催コースだったJFE瀬戸内海GCと比較し、「グリーンが瀬戸内海くらい硬いと飛距離がある人が有利になるけど、ザ・ロイヤルGCはそうではない。形状の面白さなどが特徴なので、攻略法をしっかりと練らないといけません」という。とかくその長さが注目されるが、考え抜くゴルフが求められるミズノオープン。観戦する我々もそのポイントを意識すると、また別の魅力をこのモンスターコースから感じ取れるかもしれない。
解説・田島創志(たじま・そうし)/1976年9月25日生まれ。ツアー通算1勝。2000年にプロ転向し、03年『久光製薬KBCオーガスタ』で初日から首位を守り、完全優勝。青木功JGTO(日本ゴルフツアー機構)体制では、トーナメント管理委員会 コースセッティング・アドバイザーを務める。