倉本昌弘が考える国内男子ツアーが盛り上がらない理由
冒頭挨拶に立った石坂社長はゴルフ業界全体で「共通の認識と知識を得て、ゴルフ界発展のために何ができるかを、真剣に話し合う機会があれば」と熱い気持ちをもってこのファーラムを立ち上げたことを強調。フォーラムでは第1部が『国内男子ツアーの将来像』、特別対談『アメリカの現状を探る』、第2部が『ゴルフ用品界からゴルフ活性化に向けて』、『オリンピック ゴルフ成功に向けて』と3つのテーマについてパネルディスカッションが行われた。
最初のセッション、『国内男子ツアーの将来像』では日本ゴルフツアー機構(JGTO)の山中博史専務理事、日本プロゴルフ協会(PGA)の倉本昌弘会長、プロゴルファーの横田真一、その他テレビ局や広告代理店、トーナメント主催者の代表者らが登壇。低迷する国内男子ツアーの活性化へ、アジアを巻き込んだツアーを展開する案や、次世代のスターを育成する案が出された。倉本会長は、正式な発表はこれからになると前置きした上で「PGAがジュニアの強化に本格的に乗り出すために10万円の寄付を1000口つのる予定。軽井沢で行われた世界アマを見て日本のゴルフ界に将来はないと感じた。強いナショナルチームなくして、強いプロは生まれない」と日本ゴルフ協会(JGA)任せではなく、PGAが強いジュニア育成のために本腰を入れることを表明した。
特別対談では米国のコンデスト社ゴルフダイジェストカンパニーズ会長で30年の長きにわたり編集長として米国ゴルフダイジェストを支えてきたジェリー・ターディー編集総責任者が登壇。日本と同じくゴルフ人口の減少など、ゴルフ業界をとりまく環境は米国も厳しいが、米国男子ツアーや全米ゴルフ協会(USGA)などが主導し、タイガー・ウッズやジャック・二クラスらビッグスターの協力の元、ゴルフ振興に様々な取り組みが行われていることを紹介した。
2つ目のセッション『ゴルフ用品界からゴルフ活性化に向けて』ではブリヂストン、ダンロップ、ミズノ、キャロウェイ、タイトリストを展開するアクシネット、計5社の取締役が登壇。ゴルフには関連団体が17もあるが、その枠を越えて一致団結する必要性やゴルフという競技のイメージを良くする必要性などの議論が行われた。