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百戦錬磨のプロキャディが語った強い選手の共通点は、『ショートゲーム』と『自分を信じる心』

百戦錬磨のプロキャディが語った強い選手の共通点は、『ショートゲーム』と『自分を信じる心』

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2022年2月1日 16時00分

金谷拓実は昨シーズン、20試合に出場して予選落ちなし。トップ10が12回、優勝2回、賞金ランキング2位と抜群の成績を残した。ドライビングディスタンスは287.11ヤードで41位と飛距離が出るほうではないが、『平均ストローク』と『パーキープ率』のタイトルを獲得。『平均パット』もツアー全体で2位とショートゲームの上手さが光った。

一方のチャン・キムは、ドライビングディスタンスが307.12ヤードで2位と、ティショットでは金谷におよそ20ヤードのアドバンテージがあり、飛ばし屋のイメージが強いが、パーキープ率16位、平均パット14位と小技にも長けている。でなければ、長いシーズンを通して安定した成績を残せないだろう。出口氏にいうように歴代の賞金王の顔ぶれを見てみても、谷口徹、片山晋呉、石川遼、藤田寛之、松山英樹、池田勇太、今平周吾とみなショートゲームが上手い。

■どんな状況でも自分を信じられる選手は強い

また、ほかのプロキャディたちは、技術を支える精神的な強さを挙げる。石川遼や今平周吾、松山英樹のキャディを務めたこともある加藤大幸氏は、「強い選手とそうでない選手はジャッジのところで差が出る。迷って迷ってキャディに最後に選択肢を与えるより、自分で判断して打つ選手のほうが僕は勝っている気がします。それでミスをしても次のショットにつながるし、ケンカにもなりにくい」と語る。

続けて、「強い選手は試合の途中から完全に自分しか信じなくなるので、質問も減ってくるし、距離を伝えたときに『本当に合ってる?』と聞き返してくるくらい集中しています。そして、自分に自信を持ってスイングしている選手のほうが優勝できていたり、シードを長くキープしていると思います」と加藤氏は考えている。

かつて中嶋常幸や丸山茂樹のバッグを担いだキャディ歴25年の守谷一隆氏はいう。「強い選手に共通しているのはブレないこと。どんな状況においても『俺が一番』と思っている選手は間違いなく強いです。中嶋さんは何かをミスしたときでも『守谷、俺を誰だと思っているだ?』と絶対にブレない。自分の気持ちが一番と思っていれば、プロに行ってもできる。ブレない精神力を養ってください」。賞金王4回の永久シード選手、中嶋とのエピソードを紹介しながら、未来のプロたちにエールを送った。

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