プレーでもそのすごさは見せている。初の最終日最終組で優勝争いを演じた幡地は、谷原との差を感じた。「最後のパットがすべてですね。ああいうところで決められる。入るイメージが完全にでき上がっていて、外したらとかあんまり頭にないんでしょうね。気持ち的な問題ですかね。経験値の差はすごく大きく感じました。大先輩はかっこよかったです」。外せば金谷に並ばれる可能性のあった18番パー5。勝負どころの6メートルのバーディパットをカップど真ん中に沈めたシーンは、しっかりと幡地の脳裏に焼き付いている。
欧米ツアーを経験するなど、40歳を過ぎてさらにゴルフの厚みが増してきた谷原。「谷原秀人に勝つには? 僕よりいいスコアを出すことじゃないですか(笑)。技術じゃないんでしょうね」。まだまだ海外への意欲も、ゴルフの向上心も衰えない。ツアーの中心は20代だか、43歳の谷原はまだまだ受けて立つ。(文・小高拓)
