「昨年は7年目の開催を予定していたダンロップ・スリクソン福島オープンも中止となりました。しかし、震災時に大きな被害を受けたところから復活できたことを考えれば、今のコロナ禍も乗り越えられるものと思っています」。同クラブ担当者のメッセージからは、想像を絶する被害からコースが立ち直るのにツアー開催も大きな力添えになったことがうかがえる。
地震の被害はコースに大きなダメージを与え営業再開まで4カ月以上かかった。それまでの日々を取り戻す中で、同県白河市に工場を構える住友ゴム工業(ダンロップを展開)、日本ゴルフツアー機構(JGTO)から打診を受けた。「男子ツアー競技の活性化・男子ツアー競技が未開催の地域の方々にプロのプレーを間近で見ていただく場を作る・ゴルフで福島を元気にする、との趣旨で大会を開催するとお聞きし、弊社も協力する運びとなりました。14年から19年まで6年連続で開催し、地元のお客様をはじめ、県外のお客様にも観戦をお楽しみいただいております」。
地元企業の協賛数が多いなど地域密着型ともいえる同大会、コース側も地元アピールを欠かさない。開幕前日の夕方は恒例にもなった、「ふくしま交流のゆうべ」で県産の食材を使った料理を振舞い、選手らをもてなす。コロナ禍のため現時点での提供は未定だが、ゆうべが開かれるなら、「徹底した感染対策を行い実施したい」と期待を寄せている。
「ことしは感染予防対策を万全に整えながら、ダンロップ・スリクソン福島オープンを開催することが決定しております。当ゴルフ場としても、ウィズコロナ、アフターコロナのゴルフ場運営の在り方を見すえつつ、お客様やプロの皆様が安全にプレーをお楽しみになれるよう、営業をしていきたいと考えております」。6月24日のツアー開催に向けてコース管理に余念がない。
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