いろんなトッププロが「スイングは腸腰筋がカギ」だと口にする。ツアー4勝の浅地洋佑も腸腰筋を意識しながらトレーニングを行っており、そんな浅地いわく、山下美夢有の強さを支えているのも腸腰筋のパワーにあるという。
■ネジる・踏み込む・振り抜く……腸腰筋はスイングの心臓部だ!
スイングパワーの源は太モモや尻、背中などの大きな筋肉であるのは間違いないが、腸腰筋が働かなければそれらの力は球に伝わらない。腸腰筋こそスイングの根幹を支える筋肉。スイングにおける大きな役割を担っている。
ツアー4勝を挙げる浅地洋佑も、腸腰筋を意識しながらトレーニングを行っていると話す。そんな浅地に山下美夢有のドライバーショットについて尋ねると、強さを支えているのは腸腰筋のパワーにあるという。
「山下さんは腸腰筋が強いのでしょう。前傾姿勢をしっかりキープできていると思います。前傾角度が保てればミート率が上がり、ヘッドアップによるミスも防げます。さらに、腸腰筋がしっかりしていることで下半身の力も使えている。僕自身も腸腰筋のトレーニングは意識していて、尻や腰回りをバランスよく鍛えるよう心がけています」
腸腰筋が使えるメリット①
前傾姿勢をキープできる
股関節から骨盤を前傾させてアドレス姿勢を正しく作るには、腸腰筋の力が欠かせない。年配ゴルファーには棒立ちの構えになる人も少なくないが、これこそ腸腰筋が使えていない人の典型アドレス。そして構えたときの前傾角度を保ったまま、体を回旋させることができるのも腸腰筋のおかげだ。しっかりと前傾姿勢を保てることで、スイングの再現性が高まり、球の芯をとらえられる。また、手元が早くほどけにくく、切り返しでタメが自然にできるのも利点。
腸腰筋が使えるメリット②
しっかり踏み込んで地面反力を使える
腸腰筋が弱いと、ダウンスイングで体が伸び上がりやすくなる。では腸腰筋が強いプロたちはどうかというと、逆に股関節とヒザを曲げて沈み込む、いわゆる「スクワットダウン」ができる。股関節を屈曲させるこの動きにこそ、腸腰筋の力が発揮されるのだ。スクワットダウンで地面を踏み込み、その地面反力を回転力へ変えることで、スイング全体が一気に加速。その結果、ヘッドスピードが押し上げられ、下半身主導の力強いスイングが生まれる。
腸腰筋が使えるメリット③
スイングアークが大きくなる
腸腰筋が強いと、前傾角度を保ったまま股関節からしっかり体を回せるため、軸が安定しスイングアークが大きくなる。さらに骨盤と背骨、肋骨を結ぶ背面のインナーマッスル「腰方形筋(ようほうけいきん)」は、体幹の左右の傾きを支える役割を持つが、腸腰筋が弱いと十分に機能しにくいという特性が。つまり「腸腰筋が強い→アークが広がる+腰方形筋も働いて軸が安定→ブレない力強いスイングができる」ということだ。
◇腸腰筋が弱いと……
ダウンスイングで上体が起き上がりやすくなり、フェースが開いて下りてくる。ボールとの距離が乱れ、トップやダフリの原因にも。さらにアーリーリリースを招き、ヘッドが走らず飛距離が落ちる。
【解説】
常住充隆
つねすみ・みつたか/1972年10月13日生まれ、千葉県出身。プロゴルファー、整体師、スポーツトレーナーとして活躍。筋肉や骨格に注目した、フィジカル視点のスイング作りを提唱している。
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