カイロの真価は温めるだけじゃない!
冬ゴルフには使い捨てカイロが欠かせない。だが、貼る場所を深く考えずに使っている人も多いだろう。
「カイロは手軽に体を温められる、非常に優れた温熱アイテム。ただし、温めるためだけに使うのは、もったいないです」と話すのは、理学療法士の山内義弘さん。温める以外に、どんな効果が期待できるのだろうか。
「例えば、寒さで肩がすくみやすいという悩みを解決したい場合、腰に貼っても効果は薄い。貼る場所次第で、スイングの悪癖や冬ゴルフならではのお悩み、体調不良を改善させることができます」
ゴルフのパフォーマンス&健康状態向上につながるカイロの“貼り場所”をチェックしよう!
◇カイロを貼るときの注意点
低温やけどを防ぐために、必ずアンダーシャツの上に貼ること。肌が弱い人は、アンダーシャツの上に着たシャツに貼る。熱いと感じたら様子を見て、いったんはがすなど調整を。また、カイロをあちこちに貼り過ぎると、各部位の温め効果が薄れてしまう。下半身、上半身、体幹の3部位以下を目安に、欲しい効果に合わせて貼ろう。
冷えが「可動域」と「感覚」を奪う
寒さによって体にはどんな変化が起きるのか。
「寒いと体は、筋肉を収縮させたり、震わせたりすることで熱を生み出そうとします。上半身は肩がすくみやすく、下半身は貧乏ゆすりをするなどして熱を作ろうとする。これでは、リラックスしてスイングに臨むことはできません」
寒さの影響は指先にも及ぶ。
「冷えて指先の末梢神経が鈍くなると、足下の傾斜などの情報を感じ取る力が低下します。また、脳からの指令を指先に伝える運動神経の働きも鈍くなるため、繊細なタッチが出しにくくなる。脳と指先の“情報の行き来”の両方向に悪影響が及ぶのです」
冷え対策を怠れば、動きや感覚が奪われ、スイングやパッティングの質は下がる一方だ。
肩・背中・外モモが最適解! スイングを守る3大カイロポイント
寒さによるスイング悪化を防ぐには、「肩のリラックス」「股関節の可動域キープ」「胸の回旋」を守ることが大事。骨の上にカイロを貼ることで熱が周囲に伝わりやすくなるので、カギとなる3大カイロポイントを押さえておこう。
【1】肩甲骨外側
寒さから力んですくみ上がった肩を下げるには、肩周りを温めるのが最適。なおかつ、カイロのわずかな重さが、トップから腕をストンと下ろすのに役立ってくれる。力み知らずのスイングが手に入る!
【貼り方】
肩甲骨上部にある肩に向かって伸びる出っぱり「肩甲棘(けんこうきょく)に引っかけるように、ヨコ向きに貼る。
【2】大転子
「大転子」とは、太モモのつけ根にある、外側に出っ張った骨のこと。尻や裏モモ、前モモなど股関節周りの主だった筋肉は大転子を経由するため、温めると股関節の動きがスムーズに。下半身をいつもどおりに動かして飛距離のロスを防ごう。
【貼り方】
腰骨のやや下、尻側にある出っぱりが大転子。この出っぱりを覆うようにタテ向きに貼る。
【3】胸椎
頸椎(首)、胸椎(胸)、腰椎(腰)で構成される背骨の中で、体の回旋を担当しているのが胸椎。温めることで体を回しやすくなる。ちなみに左右の肩甲骨の間には、「褐色脂肪細胞」が多く、温めると自力で体を温める効果が薄れるので、貼るのは避けよう。
【貼り方】
高さは肩甲骨の下あたり。背骨に沿うようにタテ向きに貼る。