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ゴルフを始めたきっかけは、特定の選手に憧れたり、プロになりたいからではなく、「将来、会社勤めをするとコンペなどがあるから、やっておくと役に立つ」と母親から勧められたためという。なんだかユルい感じの理由だ。そんな調子で、ギスギスしたところがなく、どこか、ふわっとした印象を受ける選手なのだ。
照山と同い年となる1994年生まれの選手は、鈴木愛、藤田光里、松森彩夏、川岸史果と若手の有力選手がずらりと揃う。すでにレギュラーで活躍中の彼女たちと比べると、やや遅咲きと言えるかもしれないが、昨年、はじめてツアーに参戦し、ステップでのプロ初優勝、レギュラーツアー初出場と着実にキャリアを積んでいる。
照山の強みは、何と言ってもスイングのバランスがいいところではないだろうか。女子選手は個性的な動きのあるスイングをする選手も少なくないが、照山のスイングは、大きな筒の中で回転しているような土台の安定感があり、その中で躍動感とリズムの良さがある。ドライバーも上手いが、よりコンパクトにスイングできる、斬れ味鋭いアイアンショットが印象的だ。
高校卒業後にアメリカに渡り、アニカ・ソレンスタムを長年指導してきたヘンリー・レイスの元で腕を磨いたという。アニカのようなルックアップはしないものの、その場でクルッと回転するスイングに、女王との類似点を感じてしまう。
スイングを見ると、もっと伸びていきそうな気配のする照山。今年は、ラシンク・ニンジニア/RKBレディースで3位になったあとは、もうひとつ成績が出ていなかったが、直近の3試合全てでベスト10入り(6位、10位、3位)を果たし、エンジンがかかってきた。