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高校3年でナショナルチーム入りし、プロテストは一発合格。新人戦である『加賀電子カップ』は2位と目下、伸び盛りだ。今季のステップ・アップ・ツアーでは、5試合中、3度のトップ10フィニッシュを決めており、平均ストロークは、現在、賞金ランキング1位の福山恵梨についで2位と安定感がある。先だって行われたレギュラーツアー『リゾートトラストレディス』では、2日目終わって9位と健闘した。最終日に崩れたものの、すでにレギュラーでも十分に戦える実力を秘めている。
小野が注目されたのは、ステップ・アップ・ツアー第3戦『パナソニックオープンレディース』だ。最終日に圧巻の8バーディーをマークする「65」と爆発し、優勝争いしていた上位選手を一気にまくって、勝利に大きく近づいた。最終的には、野澤真央の残り4ホールでの連続バーディーという離れ業に敗れたが、試合を盛り上げた立役者となった。
その話を小野に振ってみると、笑顔が消え、ほんの少しだけキュッと顔をしかめた。初めて手にしかけた優勝のチャンスだっただけに、悔しくないはずがない。しかし、この経験も未来への糧になるだろう。
外見は、20歳前の女の子そのもので、街で見かけてもプロアスリートとはわからないだろう。友人から、コアラに似ていると言われた事があるとのことで、たしかに小動物のような愛嬌ある佇まいがある。しかし、外見から受ける印象とは別に、取材での受け答えはシンプルで歯切れがいい。フラフラしたところがなく、地に足が着いていて、芯の強いところを感じさせる。