10月に自身7度目の腰の手術を受けたタイガー・ウッズ(米国)が、50歳の誕生日を迎えるまであと1か月に迫った。
シニアの「チャンピオンズツアー」がタイガー参戦にラブコールを送る一方で、タイガーはリハビリを続けながら長男チャーリー君の試合観戦には姿を見せたものの、ほとんど公の場には登場していない。
そんな中、スタンフォード大学時代のルームメイトで現在はNBCテレビのレポーターを務める親友のノタ・ビゲイ(米国)がポッドキャスト「Trey Wingo’s」でタイガーの近況について語った。
最近タイガーと頻繁に連絡を取っているというビゲイは、「まだトップ選手と戦うことは終わっていないかもしれない」と述べ、レギュラーPGAツアーでの戦いを続けるだろうとした。さらに、「タイガーが最も達成したい記録はPGAツアー83勝」だと明かした。
現在のタイガーは、2019年のZOZOチャンピオンシップに勝利して「PGAツアー通算82勝」、サム・スニード(米国)と並ぶ歴代最多優勝記録を持つ。しかし、83勝目を挙げて単独で歴代1位の座に就くことを目指している。「『83』がタイガーの目標であり、最大のモチベーションだ」とビゲイは語った。
83勝目を挙げるためには、これまであまり出場してこなかった大会に挑戦する可能性もあるという。理由はタイガーが抱える歩行の問題だ。「タイガーの健康状態は素晴らしい。ボールスピードは175〜180マイルで十分にツアー出戦できる。しかし72ホールやプロアマ戦を歩き通せるかというと疑問だ」と述べた。
そのため、フラットなコースを選んで出場する可能性がある。ビゲイが具体例として挙げたのは、コロニアルCCで開催される「チャールズシュワブ・チャレンジ」とヒルトンヘッドの「RBCヘリテージ」の2大会だ。
ベン・ホーガン(米国)のホームコースとして知られるコロニアルCCにはタイガーは過去一度参戦しているが、その後は戻っていない。ヒルトンヘッドに至っては一度もプレーしていない。
RBCヘリテージはマスターズの翌週開催であることから、5月28〜31日にテキサス州フォートワースで行われる「チャールズシュワブ・チャレンジ」が最有力候補とされる。
タイガーがいつ実戦復帰できるかは不明だが、次週はタイガー主催の「ヒーローワールド・チャレンジ」(12月4〜7日)がバハマで開催される。復帰は見送られたものの、開幕前には公式会見が予定されており、元気な姿を見せる可能性がある。(文・武川玲子=米国在住)
