「1992年、わたしにとって最後の全英オープンの勝利は、最も疲れ果てながらたどり着いた。4打のリードがあったはずなのに、14番でリーダーボードを見たら2打差で首位を追いかける展開になっていた。『残り4ホールは、人生最高 のプレーをしなくては勝てないぞ』と言い聞かせて、そしてそれが実際にできた。もし負けていたら、自分の心に残る深い傷になっていただろう」。難関ミュアフィールドで手にした2度目のクラレットジャグだった。
スウィルカン・ブリッジで別れを告げたはずのリンクスとの戦い。誕生日一日限りのカムバックは偉大な経歴を振り返るキッカケをもらった60歳のファルドにとっても、その雄姿を再び目にした地元ギャラリーにとっても幸せな18ホールとなった。