メジャーチャンプであるチャール・シュワーツェルやルイ・ウエストヘーゼン、さらにブレンダン・グレースもその後に辞退したことで五輪行きの切符を得ることになった南アのジャコ・バン・ズィルは「心身ともに万全に備えてリオに行こう」と決意。そのために、せっかく出場権を手に入れていた今週の全英オープンと次なる全米プロを欠場することを決めた。
米国の代表候補の中でただ一人、早いうちからリオ五輪に「100%出る」と公言しているバッバ・ワトソンは、すでに養子縁組によって2人の子供を授かっていることからジカ熱に対する不安は「他選手たちよりはるかに少ない」。かつてバスケットボール選手だった妻のアンジーが五輪にぎりぎりで出られなかった過去の経緯にも触れ、「五輪に出たくて出られなかった妻のためにも、五輪に出られる僕は出たい」。
ワトソンは自身がプレーするとき以外は他競技の観戦を家族やチームで楽しむ予定で、すでにバスケットボールやハンドボール、フェンシングなどのチケットも購入済みだ。
世界のゴルフ界には、いろんな選手がおり、いろんな価値観と考え方に基づいて、それぞれに結論を出していく。このコラムがみなさんの目に触れる前後にも五輪辞退者はさらに出るかもしれないが、出場辞退にまつわる騒動の余波が良からぬ方向へ向かうこと、禍根を残すことだけは何としても避けたい。
今週は全英オープン。すべての選手がすっきりした気持ちでロイヤルトゥルーンに全力で挑めることを願っている。