そうなってしまったワケは、言うまでもなく今年のマスターズ最終日に12番で池に2度も落とし、勝利を逃したショックだ。以後、しばらくツアーを休み、ようやく戦線復帰した先週のプレーヤーズ選手権では予選落ち。一方、ソーグラスで勝利を飾ったジェイソン・デイは、世界ランキングでスピースを引き離し、王座を揺るぎないものと化した。
「それが僕を苛立たせると同時に、僕のモチベーションにもなっている」
今週のバイロン・ネルソン選手権の最終日を首位のブルックス・ケプカに2打差の2位で迎えたスピースは、なるほど、デイに引き離されたその差を縮めようという意気込みで最終日最終組の位置まで昇ってきたかに思えた。だがその位置に立ったときでさえ、スピースの表情は暗いままだった。
「ボールに向かって構えたとき、今は自信がない。それなのに、この位置にいることが信じられない」
自信の欠如は不安を生み、不安は最終日のスピースのゴルフに如実に反映された。4つもスコアを落とし、優勝争いの蚊帳の外へ弾き出されて18位で終戦。懐かしい思い出がたくさん詰まったTPCフォーシーズンズに、苦い思い出を作ってしまった。