勝者と敗者の残酷なコントラスト うつろな表情のスピース
しかし、その一方で、先週のマスターズで喫したあの惜敗はスピースにとって耐えがたいほどの悔しさだったに違いない。
天国と地獄。その両極をわずか数年の間に味わうのだから、よほど強靭なメンタルを持ち合わせていない限り、この世界で生き残ってはいけないだろう。帝王ジャック・ニクラスがわざわざスピースに激励のメッセージを送ったのは、ニクラス自身がその苛酷さを何度も痛感し、それを乗り越えることの大変さを熟知しているからこそ、スピースを励まさずにはいられなかったからだと思う。
「マスターズを連覇した選手は過去にほんの数人しかいない。ジョーダンはその偉業を、しかも誰よりも若くして成し遂げようとして、そのすぐそばまで行ったのだから、キミの健闘は賞賛に値する。今回は敗北したけど、この経験はきっとキミの糧になる」(ニクラス)
ニクラスの言う通り、モノは考えようだ。敗北を喫したとはいえ、マスターズのサンデーアフタヌーンに3年連続で優勝を本当に間近に感じながら戦ったことだけでも、スピースの健闘は大きな賞賛に値する。