次にベガスも同じことをしようとしたのだが、ベガスの位置のすぐ前方には別の立ち木があり、左前方に倒れた木が横たわっているかどうかとは無関係に、彼がピンをまっすぐ狙うことはできないとルール委員に判断された。「だから救済なし」と言われたベガスは、ここ数年でかなり上達した英語で必死に交戦していたが、結局、あるがままで打たざるを得なかった。
結果はどちらもパーだったが、そんな2人を眺めていて思い出したのは、岩田が米ツアー出場資格を獲得した昨秋に口にしたこんな言葉だった。
「英語ができるかどうかで1試合に1打ぐらい違うって丸山茂樹さんが言っていたんです」
こんな場面に遭遇したら、英語力のみならず、ルールの知識、説得力、いろんなものがモノを言う。そんなものはゴルフとは関係ない?取るに足らない些細なこと?
いや、そんなことさえ活用しなければ生き残れない極限状態。トーリーパインズの最終ラウンドは、まさにそういう状態だった。