石川遼、新シーズンへの課題は“リズムとルーティン”
2013年に初めて米国男子ツアーに本格参戦し、これまで2シーズンをフルで戦ってきた石川。2013年シーズンはレギュラーシーズンでシード権を獲得することができず、下部ツアーとの入れ替え戦に回る苦渋を味わった。
結果として条件付のシード権を得ることができたが、「試合を選択できる立場じゃなかったので、過酷なシーズンでした」。昨季の石川は、試合への出場が決定していない状態で会場入りし、ウェイティングの順番待ちをする試合もしばしば。「出れるのかな?という試合も多くて、リズムを掴みづらかったですね」と1年前の自分を振り返った。
しかし、初めてシード権を持って臨む新シーズンでは気持ちの上で大きな変化がある。「2013-14年シーズンと比べても、スケジューリングがイメージできるし、知らないコースも減った。気持ちに余裕が持てる」。2シーズンを戦ったことで、米国男子ツアーのほとんどの試合でプレーし、開催コースもイメージすることができるようになった。そして、シード権を持ったことで試合を選択できるため、1年間の戦いをきっちり想定した上で年間のスケジュールを決定できる。もちろん、メジャーやWGCの中には出場が確定していないものも多いが、昨年と比較すればこの違いはとても大きい。
また、米国男子ツアー参戦当時から悩まされた腰の状態も現在は良好。「好きなだけ練習できる身体になった。今までで1番良いかもしれない」。そして、それに伴い十分な練習時間を確保できるようになったことで、技術的な不安もほぼ解消されつつある。ただ1点、緊迫した試合の中でも一定して良いパフォーマンスを出すために、「ティアップしてからのルーティンでいかに自分のゾーンに入るか」ということを課題に挙げたが、「それ以外に不安はない」と話す表情は自信に満ち溢れていた。