しかし、3日目の後半からパットが上向き、そのときオギルビーはこう思ったのだそうだ。
「ここから先は、すべてがボーナスだ。ゼロではなく、何かがある。まさにボーナスだ」
期待すらしていなかったものがもらえるのだから、それがどんなに小さくてもゼロよりは大きい。そう思ったら、プレッシャーと言うよりもわくわくする楽しさを感じ、「このプレーオフのシステムはいいなあ、大好きだなあ」と思えてきたそうだ。最終日に6つもスコアを伸ばせたのは、そうやって楽しみながら挑めたおかげだという。
リーダーボードの最上段に浮上し、優勝への大きな可能性を感じながら臨んだ72ホール目の18番(パー5)。2オンを狙ったセカンドショットはグリーン奥へこぼれ、そこからの第3打はピンフラッグに当たって1メートル半に止まった。
「すげえ。旗包みショットだ」