たとえば、今大会初日は前半で3つもスコアを落とす乱れ方だったが、後半はずるずる崩れることなく、どうにかイーブンパーで持ちこたえた。
「こういう傾向なら、こうなのかなというのが、最近はわかるようになった。ショットが左へ左へと行っているときは、リリースが早いか、インパクトで手の位置が高いか。今までも、そういうのを考えてはいたけど、ラウンド中に直せずに終わることが多かった。でも今日は(9ホールで修正できて)早かった」
ミスの傾向を自己分析して自力修正。さらには、出鼻をくじかれるスタートにめげることなく、我慢して盛り返そうとする粘っこい精神力も身に付いてきた。
2日目は予選通過を目指して集中力を保ち、カットラインぎりぎりで決勝進出を決めた。「予選を通ることが大事。この重要さを昨シーズンに身を持って経験した。今日までは窮屈な想いでプレーしたけど、今日で予選を通ったので、明日からはスコアを伸ばしていくだけです」
結果的にはセカンドカットに引っかかり、最終日はプレーできずに終わったが、予選通過の大切さを強調する石川の言葉は、昨季前半の彼の口からは聞かれることが無かった。