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【舩越園子コラム】変える?変えない?

【舩越園子コラム】変える?変えない?

配信日時:2014年2月17日 11時39分

 こんなこともあった。今大会の3日目、松山は2つスコアを伸ばしたが、順位はむしろ1つ下がった。初日からパットに苦しみ、この3日目もバーディチャンスを何度も逃した末の2アンダーのラウンドだった。「今日はムービングデーのならではの、スコアが動きやすいセッティングだったと思いますが、その中での2アンダーは、アンダーで回れたことに満足するのか、それとも、もっと伸ばせたのにという不満が残るのか。どっち?」という質問をしてみた。

松山の返答は、なかなか意外なものだった。

「みんなはムービングデーって言うけど、自分にとっては初日も2日目も3日目も一緒だと思う。最終日だけは優勝争いをするところ(日)だと思っている」

 なるほどね。3日目を特別意識することなく3日間を同列に考え、最終日だけは別格に据える。最終日の終盤で優勝のチャンスがあれば勝負に出る。それが、現在の松山流の考え方で、彼はそうやって実際に勝ってきた。

 一方、米ツアー選手の多くはムービングデーと呼ばれる3日目を強く意識する。予選2日間を終えたら、3日目にどこまでどれほどムーブアップすれば最終日に優勝争いができるか、勝利をつかめるかと考える。つまり、3日目は「予選2日間」と「最終日」をつなげる橋のようなもので、その橋を跳躍台にすることができるか、それとも滑り台にしてしまうか。それが「3日目なりの勝負」と考える。

 どっちがいいかは、わからない。いいとか、悪いとか、そういう尺度や判断は当てはまらないのかもしれない。が、選手一人一人に個性や流儀があるように、4日間の1日1日にもそれぞれの存在意義があるとは思う。3日目の存在意義を突き詰めていくと、その意義に合わせた3日目のゴルフというものの存在も見えてくるのではないか。そう思える。

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