松山、伸ばせず23位タイも「予選通過を続けていくのが大事」
松山がこれまで培ってきたものすべてが彼の財産。その財産のおかげで現在の松山がある。昨年4月にプロ転向してから1年も経たないうちに米ツアー選手になったスピーディな歩みは、これまでやってきたいろいろなものごとが、うまく作用し、好結果を生んだ証だ。
それを松山の流儀と呼ぶとしたら、彼はその流儀を維持するべきなのか、それとも米ツアーや米国ならではの環境、事情に合わせて、彼の流儀を柔軟に変えていくべきなのか。この答えを出すのは、なかなか難しい。
そもそも、何かを変えるとなると、そこには必ずリスクが伴う。たとえば、今大会の初日、松山は新しいドライバーを握ったのだが、「ドライバーを変えた影響で自分のスイングなのか何なのか、よくわからないままプレーして……」という乱れを生み、翌日から従来のドライバーに戻したところ「今日(最終日)は安定した」。
慣れたものには、それでうまくやってきたという実績があり、自信もある。だから最低限の安全は確保しやすい。けれど、大きな飛躍も生まれにくい。