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【舩越園子コラム】心温まる1年

【舩越園子コラム】心温まる1年

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ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2013年12月16日 08時33分

 そしてジェイソン・ダフナー全米プロ優勝は、まさに絵に描いたような雪辱だった。2011年の全米プロで首位を独走しながら終盤に崩れ、プレーオフに持ち込まれてキーガン・ブラッドリーに惜敗。その悔しさを今年は勝利へ。決してハンサムとは言えない小太りのダフナーが美人妻と一緒に優勝トロフィーを掲げた姿が人々に語りかけたものは何だったのか。スター性なんてものが備わっていなくても、誰よりも努力して頑張って結果を出せば、輝くスターになることができる。ダフナーの勝利は、そう言っていたように思う。

 報われるべき努力が報われ、実った勝利。深く熱い想いが通じた勝利。そんなハート・ウォーミングな勝利を飾った今年のメジャーチャンプたちの年齢は、スコットとローズが32歳(優勝当時)、ミケルソンが43歳、ダフナーが36歳。20歳代のメジャーチャンプが誕生するなど若年化が進んでいる近年のゴルフ界においては、ちょっぴり“高齢化”に感じられなくもない。

 けれど、長い時間をかけて練習を積み、人間を磨き、しっかり土台を固めれば、簡単には崩れない強さを備えるようになる。今年のメジャー4大会は、これからも長く輝き続け、ゴルフ界を支えていく真のチャンピオンを生み出したと言えそうだ。

 そんなふうにメジャーチャンプがやや“高齢化”したとはいえ、ゴルフ界に枯れてしまった感がまるで感じられないのは、メジャー以外の面で若者の台頭や活躍が目立ち、ゴルフ界の年齢的なバランスがうまく取れていたからだろう。

 マスターズでは14歳(当時)の中国人少年、グァン・ティンランが予選通過を果たし、大きな注目を集めた。米ツアーでは出場資格を何一つ持たぬまま、スポンサー推薦に頼って挑戦を始めた19歳(当時)のジョーダン・スピースがジョンディア・クラシックで初優勝を挙げ、あれよあれよと言う間にトッププロの仲間入り。

 そして我が日本のホープ、松山英樹全米オープン10位、全英オープン6位に食い込み、わずか6試合で米ツアー出場権を獲得した活躍ぶりは、今さらここで説明するまでもないだろう。

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