アクションさえ起こせば、その先には何かがあり、何かが起こる可能性がある。見たことがない景色は、想像しているだけなら決して想像の域を出ることはないが、いざその場に行って直に眺めてみたら、目の前の景色は往々にして想像とは異なるものだ。何がどう転ぶか、何がどう変わるかは、やってみなけりゃわからない。百聞は一見にしかず。行くこと、やることで、何かが動く可能性が出る。
岩田は10月の1次予選を勝ち残り、一旦帰国して日本の試合に出場。今月、再渡米して次は2次予選に挑む予定だ。そこで勝ち残り、最終予選へ歩を進めることが決まれば、その時点でウエブドットコムツアー出場権は確約され、12月の最終予選では来季の出場優先順位を競い合うことになる。
かつて5年間の下部ツアー参戦を経て米ツアーに昇格し、米ツアーで1勝を挙げた今田竜二も、岩田の挑戦にエールを送っている。「ウエブドットコムツアーは賞金が安く、異動範囲は広く、そして選手層は厚い。でも挑戦しがいのある場所でもある。30歳代での決断はすごい」。
もちろん結果に期待したいが、ともあれ、アクションを起こした岩田に拍手だ。
文 舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)