今回の米Qスクール挑戦に対して岩田は「単純にアメリカに行きたいから。今までずっと挑戦したいと思っていたけど(日本の)シード権が決まらなくて挑戦できなかった。今年は早い段階で決めることができたので挑戦することにした」と、あたかも初挑戦のように語っているのだが、知る人ぞ知る、実は彼は08年にもQスクールに挑んでいた。
08年のときは、合格すればそのまま米ツアー出場権が手に入った最終予選を戦った。が、結果は惨敗で、米ツアーはおろか、下部ツアーの出場権すら獲得できずに終わった。その悔しさや心残りも今年の岩田の背中を押したのだろう。
そんな岩田の32歳の挑戦を、日本のゴルフ関係者、日本の他選手たち、そして日本のゴルフファンのみなさんは、どう受け止め、何を思いますか?
スポット参戦を経てノンメンバーからメンバーへと進んだ石川遼や松山英樹の歩みは、いわゆるエリート街道で、誰も彼もが同じ道を辿れるわけではない。その反面、Qスクールはどのツアーへの登竜門であるかはさておき、険しいけれど誰にも公平に開かれた道だ。
しかし、岩田が挑んだ08年あたりを境に日本人はQスクールにエントリーすらしなくなった。石川と松山以外に米ツアーを目指そうと腰を上げた日本人選手は誰もいなかった。