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元“ナショチ”の稲垣那奈子が2打差 前週下部ツアーで4位と好調「欲しいタイトル」

元ナショナルチームの実力者が2打差の好位置につけた。

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2023年6月16日 08時00分

ビッグタイトルを狙う稲垣那奈子。元ナショナルチームの実力者が2打差を追いかける。
ビッグタイトルを狙う稲垣那奈子。元ナショナルチームの実力者が2打差を追いかける。 (撮影:福田文平)

<日本女子アマチュアゴルフ選手権 3日日◇15日◇秋田カントリー倶楽部(秋田県)◇6409ヤード・パー72>

昨年JGAナショナルチームに名を連ね、今春、早稲田大学とともに卒業した稲垣那奈子が虎視眈々とビッグタイトルを狙う。初日「70」、2日目「73」で回り、この日は5バーディ・5ボギーの「72」をマークしてトータル1アンダー。6位タイながらも上位陣がスコアを落として、首位との差はわずかに2打だ。

3日間“高値安定”のスコアで好位置につけた。「コース的には距離がすごく長いとか、グリーンがめっちゃ速いとかではないので、ドライバーが真っすぐ行けば比較的チャンスにつけやすいコース」と分析する。松林にセパレートされて、ティイングエリアからの落としどころが狭い。そして全体的にアップダウンがあり、ティショット次第でバーディやボギーといってスコアが動きやすいともいう。

前週はLPGAの下部、ステップ・アップ・ツアー「ルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース」に出場。最終日に「66」で回るなど、4位タイに入って秋田に乗り込んできた。「コースの感じが似ているので」といいイメージも持ち込んでいる。

「優勝以外意味がないので、本当に欲しいタイトルです」。その理由は女子アマ日本一という称号だけでなく、優勝者はプロテストの最終から受験できることも大きな要素だ。

ナショナルチームの一員だった稲垣は、昨年、プロテストの最終から受験。「プロテストの緊張感とかちゃんと分かっていなかったのと、狭いコースを意識しすぎました」と本来の力を発揮できずに合格の20位の枠から漏れた。今年はプロテストの2次から受験予定のため、女子アマタイトルを獲得して、最終から受験という近道を通りたい。

大学を卒業した今は、埼玉県の名門・武蔵カントリークラブで練習生として腕を磨いている。今年のテーマの一つが調子の浮き沈みをなくすこと。「60台が出るけど、70台後半も出るようだとプロテストの時に困るので。なるべくアンダーパー、パープレーが出せるように意識しています」と、スコアに左右しやすいアプローチやパットといったショートゲームを重点的に強化している。

今年はレギュラー、下部とプロのトーナメントにも数試合出場している。「長いラフとか硬いグリーンとか、難しいセッティングでやらせてもらっているのでありがたい」と実戦の場で学びながら成長をしている。

最終日はあいにくの雨予報。「天候でコンディションがどうなるか分かりませんが。まずはドライバーを真っすぐ打って、チャンスを作りたい。難しい状況になるならショートゲームで我慢ですね」。練習生として磨いた腕の見せ所。最終組の一つ前の組から稲垣が追いかける。(文・小高拓)

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