女子の世界でも、毎年、メジャーの舞台などでそれぞれのトップがミーティングをすることはあるが、コミュニケーションが密だとはいい難い。男子のようにPGAツアーフェデレーションという形で世界各地、各国のツアーが一体となっているわけではないからだ。
アマチュアもプロも、世界がそれぞれバラバラな上、各国内部でもアマチュアとプロの足並みがそろわない(特に日本ではその傾向が強い)のでは、それぞれが利己的なことをいい出しかねない。そうではなく、世界各国のアマチュアとプロの団体が、将来のゴルフの普及のため、若い選手たちの将来のために、同じ方向を向いて彼女たちを育てていくべきだろう。
前出のWAGC設立のきっかけとなったのは実は日本だった。1958年に「世界のアマチュア対抗戦を行おう」と提案。これが実現し、世界アマとなり、WAGCができた。アマチュアとプロの垣根を超えたきちんとした世界の女子ゴルフの組織を作る。それをいい出すのは、誰だってかまわない。先達に習い、ツアーの規模としては世界一を誇る日本からの提案で、将来の女子ゴルフを素晴らしいものに育て上げることもできる。それくらいの発想と行動力があってもおかしくない。それなら、女子ゴルフの将来に寄与でき、世界に胸を張れるというものだ。(文・小川淳子)