【動画】オーガスタの全景を見る!マスターズ360°カメラ
米国でも人種差別が色濃く残る南部ジョージア州にあるオーガスタ・ナショナルGCは、女性会員をようやく受け入れたのが2012年のこと。それからわずか6年で、女子アマチュアの大会を発表するほどになったのだから、その改革ぶりは目覚ましい。ゴルファーにとってはあこがれのオーガスタで試合ができるとあって、米国の若手女子プロの中には「アマチュアに戻りたい」と口にする者まで出たほどだ。
オーガスタ・ナショナルGCの英断が、女子アマチュアの世界を広げたこの発表の後、現地でささやかれたのは米女子ツアーとの兼ね合いだ。来年の日程はまだ明らかになっていないが、ここしばらくの間、マスターズ前週にはメジャー初戦の「ANAインスピレーション」が行われている。ジュニアインスピレーションといったアマチュア予選会も開催している大会と同週開催。これまでトップアマも出場し、ミシェル・ウィーやモーガン・プレッセル(ともに米国)、アリヤとモリヤのジュタヌガーン姉妹(タイ)のように、世界にその実力を知らしめ、プロへの足掛かりとした者も多いだけに、このスケジュール重複を心配する声もある。
米ツアーでも日本同様、女子プロの低年齢化は進んでおり、プロ入り後、すぐに活躍してツアーの”顔“となる選手も少なくない。言い換えれば、世界のトップ女子アマの多くは、そう遠くない将来、各国ツアーを引っ張る担い手となるのだ。プロとの差がどんどん近くなっているといってもいい。
それなのに、管轄する組織が違うからといって、それぞれバラバラに動くのはいかがなものか。若年である彼女たちの教育という面も含めて、アマチュアとプロの組織が、国際的な話し合いの場を頻繁に持つべきだろう。