■全米シニアで70歳の選手が真剣にゴルフに取り組む姿を目の当たりに
すべての選手が競技を楽しむ姿がそこにはあった。「ゴルフは“躁”と“鬱”でいえば鬱のスポーツだ」と藤井はいう。数字が悪いと自分をごまかしてまで結果にこだわってしまうことがある。それでは楽しむことはできないし、鬱の傾向があるからこそ楽しむことが大事なのだ。
「ゴルフはメンタルが9割。自分を出せるかどうかがカギ。18ホールを回るのに4〜5時間かかって、実際に球を打っている時間は5分もない。考えている時間がほとんど」。だからこそ真剣に楽しまなくちゃ挑めないし、大きな成長は望めない。その原点ともいえる姿勢をスケートボードの選手たちに改めて教わった、と藤井はいいたかったのだ。そして53歳の自分自身もまだまだ進化できるのだと、改めて認識をしたのではないだろうか。
「全米シニアでは70歳になっても真剣にゴルフに取り組んでいる先輩選手の姿がありました。その真剣さがスゴくいいんです」ともいっていた藤井。これからも真剣にゴルフに取り組み、その姿から多くのジュニアがゴルフとの向き合い方を学び、楽しみながら世界で勝てる選手が育ってくることを望んでやまない。(文・河合昌浩)
