■藤井のキャディを務めたのは、ボール開発のスペシャリスト
昨年はコロナ禍で大会は中止となり、「じゃあ今年だ!」と蓋を開けてみたら、入国するにも帰国するにも隔離期間がある。予選会から出なければならないので、1カ月以上単身一人での米国一人旅になる。英語が堪能なわけではない。不安は少なくなかったという。
「応援してくれる人たちがいて、背中を押してくれました。言葉は翻訳機を持参。もともと人とあまりしゃべりたくないほう。何日もしゃべらなくても大丈夫な性格。そして本戦では、サンディエゴ在住のロック石井さんがキャディを務めてくれることになって、何から何まで助けてくれました」
ロック石井氏はブリヂストンで13年、ナイキで15年、そしてキャロウェイに在籍したボール開発の専門家。ナイキ時代にはタイガー・ウッズとも密接な関係にあった人物だ。
「ロック石井さんを紹介してくれたのは、所属先の社長さんです。ロックさんは、とにかく仕事ができる人。例えばのどが渇いたなと思っていたら、言葉にするより先にお水を出してくれるような人。先を読むのが上手だし、すごく邪魔にならない人です。キャディは初めてだとおっしゃっていましたが、イマイチどころかイマハチの調子の私を助けてくれました」
