ピンゴルフジャパン株式会社は9日、都内の日本橋三井ホールでイベント「CLUB PING ファン感謝DAY2025」を開催し、ピン契約プロ19人が参加した。
国内女子ツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で岩井千怜とのプレーオフを制した鈴木愛も、ようやく迎えたオフにリラックスした表情を見せ、ファンとの交流を楽しみながらシーズンを振り返った。
「ここ数年で一番厳しい年だった。ここまで調子が上がってこないというのは予想していなかった」
最終戦を含む今季は2勝を挙げたものの、9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ」から5試合連続で予選落ちを喫するなど、元・女王にとって耐えがたい時期が続いた。最終戦後の取材では「キャリアで一番しんどかった」とも語った。
その9月ごろから、パターが真っすぐ転がらない、転がりが悪いといった悩みに苛まれた。この不調を乗り切る切り札として、ピンの女性用パター『G Le2 ECHO』を投入したことが奏功した。
平均パット数(1ラウンド当たり)『28.3229』は全体1位、平均パット数(パーオンホール)『1.7585』も3位と、グリーン上のスタッツには手応えがある一方、パーオン率は『64.9884』で72位と、ショットに課題が残る一年でもあった。
「せっかくショートゲームが得意なのに、ショットで乗らない」。オフはパーオン率アップに向けて取り組むという。
シーズンは終わったものの、イベントなどの仕事は続いており、本格的なトレーニングは来年1月から。スランプを乗り越え最終戦を優勝で締めくくった元・女王は、あと8勝に迫った永久シード(通算30勝)へ歩みを進めていく。(文・齊藤啓介)
