⇒吉本ここねプロフィール
⇒2018年最終プロテスト合格者一覧
⇒第90期生・高卒一発合格組5名座談会
8歳の頃に観戦に訪れた、札幌国際カントリークラブ島松コースで開催されている「meijiカップ(※当時 明治チョコレートカップ)」がゴルフに興味を持ったキッカケ。「父がやっていたので身近ではありました。家におもちゃのクラブがあって、振っていて楽しいなという思っていたのを覚えています」。小学3年生でゴルフを始めたときからプロになりたいと思い、続けてきたが、中学から高校へ進学する際に“本気で厳しい世界に飛び込んでいいのか?”と迷いがあったという。
「高校時代に全国で上位に入れなかったらプロを目指しても無理かもしれない。もし結果が出なかったら諦めよう、と、母と話していました。ゴルフで結果を残せなかったときのために、中学の頃は勉強面もできる限りのことはやってきたつもり。高校でも両立したかったので、札幌光星に行きたかったんです」
同校入学後の2015年は、夏の「全国高等学校ゴルフ選手権」で個人6位となり、「自信になりました。プロを目指したほうがいいのかなという気持ちになれた」。翌年の「全国高等学校ゴルフ選手権春季大会」では2位タイに入り、「日本女子アマチュアゴルフ選手権競技」でも2016年・9位タイ、2017年・8位タイと上位に食い込む成績。「ニトリレディス」「ニッポンハムレディス」「日本女子オープン」などのプロツアーでも経験も積んだ。
高校卒業後は、苫小牧市の桂ゴルフ倶楽部の研修生に。「働かせてもらえたことはゴルフの面でもよい影響がありました」とマスター室での業務をこなしつつ、練習に励む日々を過ごし、同年の「日本女子アマ」では自己最高の3位に。最大の目標であった7月末の最終プロテストでもトータル11アンダー・10位タイで見事合格を果たした。
同じ道産子では、2017年プロテスト合格の小祝さくらが、ツアー本格デビュー初年度の今季、いきなり大ブレイク。1歳下でジュニア時代も一緒に試合に出ていた経験があるだけに「刺激になるというよりも、ただただ、すごいな、って思います。プロになってすぐに活躍して…あんな風になりたいなぁ」。菊地絵里香、藤田光里、小祝らに続いて“道産子の星”を目指す吉本。北海道での冬場のゴルフ環境は“ハンディがある”と思われがちだが、「そんなことはないです。北海道が大好き」と否定する。
「冬場は、ラウンドができませんが、その期間でスイング改造に取り組むことができますし、トレーニングにも打ち込める。ずっとラウンドできる環境はもちろんよいですが“ラウンドできないからこそ集中してやれること”がありましたから」。高校2年の冬にナショナルチーム入りしたタイミングで、ガレス・ジョーンズコーチとともにスイング改造を開始。「いまでも周りと比べれば飛距離がでるほうではありませんが、自分のなかではそれまでと比べて大きな変化がありました。最初は、フルショットを一切せずに、腰から腰までの小さいスイングをずっと続けていた。練習場で雪に向かって、繰り返し繰り返し打っていました。ラウンドができないからこそ、地道な練習を続けられたんです」とスイングを磨いたことが現在につながっている。
最終プロテスト合格発表時は、張り出されたリーダーボードの前で、合格者が選手同士、親族、コーチらを伴い、続々と記念撮影がおこなう。立て続けにその模様を撮影し、ひと波が落ち着いたときに後ろを振り向くと、吉本親子が目だたぬように順番待ちをしていた。“いま空いてますよ”と呼び込んだが、控えめで真面目な親子という印象があった。
目指すゴルファーを聞くと…「“応援するにふさわしい選手”になれたら。ルーキーキャンプでボランティアさんの大変さがわかりました。同時にギャラリーの方や、大会に携わる方に“見ていて嫌だな”を思われることはやってはいけないなと思いました。前向きに、そしていいプレーを見せられるように努力しないといけない」と優等生の回答。これからも地道に生真面目に。ファンに存在感を見せていきたい。
吉本ここね
〇2000年1月5日生まれ
〇出身地:北海道札幌市
〇身長161センチ、体重53キロ
〇血液型:AB型
〇ゴルフ歴:10歳〜
〇趣味:野球観戦(北海道日本ハムファイターズファン)
〇資格:英検準2級