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黄金世代だけじゃない!ツアーを盛り上げるベテラン達の“執念”【記者の目】

黄金世代だけじゃない!ツアーを盛り上げるベテラン達の“執念”【記者の目】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2018年5月14日 17時49分

黄金世代と同期でプロテストトップ合格の松田鈴英上田桃子とプレー。「とにかくかっこ良すぎて。ファンの方に対する態度とか、やっぱりすごいな、と思いました」という振る舞いとともに上田の1打への執念を見た。「パーパットの真剣さがすごい。時間をかけて、しっかりと決めてくる。私もできる限りマネをしたい。そう思いました」。1打たりとも雑にしない。そこに自分との違いを感じたという。

ただ単にショットがうまい、パターが入るといった類のものではない。歴戦の兵はみな、ツアーというものはサバイバルであると捉えていて、生き残るための術を持っているし、怖さも分かっている。奇しくも同週に行われた男子ツアー「日本プロゴルフ選手権」では50歳の谷口徹が大会最年長優勝。優勝会見の席で貪欲さが足りない若手に対し、「自分はどんな手段でもパーを取る。きれいなゴルフをやっても勝てない」と苦言を呈していた。

1999年の賞金女王・村口史子は、初優勝が期待されながらも中々勝てない選手について、かつてこういった。「かっこよく勝とうとしているのかな、と感じます。最後はなりふり構わずに泥臭い勝ち方でいい。どんなアプローチ、パターでも“寄せてやる”、“入れてやる”というのをがむしゃらにやる。その気持ちがあれば勝てる」。それができているのが鈴木愛である、とも。

もっといえば、大山が復活できたのも執念以外の何物でもなかった。昨年9月に発症した頸椎椎間板ヘルニアは良くなりそうで良くならず。さらに母が体調を崩し、知人が2人亡くなる不幸もあった。それでも「ケガには負けたくない。私のゴルフはここで終わりじゃない」と懸命にリハビリを続け、復活へとこぎつけた。ただツアーに戻ってきたわけではない。「次の目標は復活優勝です」とキッパリいい切っている。

若さと勢いでツアーを席巻しそうな黄金世代。新たな時代の幕開けに多くの注目が集まっているが、迎え撃つ酸いも甘いも知っている選手達にも熱い眼差しを送りたい。(文・秋田義和)

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