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【辻にぃスイング見聞】全盛期タイガーに匹敵!川岸史果は捻転で飛距離を生む

【辻にぃスイング見聞】全盛期タイガーに匹敵!川岸史果は捻転で飛距離を生む

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2017年12月10日 13時03分

川岸史果のスイングには、“飛ばし”の要素が多く詰まっている
川岸史果のスイングには、“飛ばし”の要素が多く詰まっている (撮影:村上航)
今季、国内女子ツアーで活躍した注目選手のスイングから強さの要因を探る“Playback LPGATour2017”。第5回はツアールーキーながら「マンシングウェアレディース東海クラシック」でプロ初勝利を果たし、賞金ランキング7位に入るなど活躍を見せた川岸史果をフォーカス。“怪物”と謳われた父・良兼の血を色濃く受け継ぐパワフルなスイングを、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏に解説してもらった。

【スイング連続写真】これが“怪物”のDNA 川岸史果のパワフルスイング

ツアー界でも飛距離に関しては1、2を争う川岸史果さんですが、そのスイングには飛ばすための要素が満載です。安定感を生むワイドスタンスに構えると、バックスイングでは左肩を120度近くまで入れています。これだけ上体を捻転しているのは、川岸さんと葭葉ルミさんぐらいです。大げさではなく、全盛期のタイガー・ウッズ(米国)と同じレベルだといえるでしょう。それだけの柔軟性が川岸さんには備わっています。

バックスイングでは、クラブヘッドの位置が体から遠くにあり、それだけスイングアークが大きくなります。バックスイングでヘッドが描く円が大きいのに、ダウンスイングでは右ワキを締め、右ヒジを低い位置に下ろすことにより、クラブをグッと体に引きつけています。この絞り込みが飛距離を生むポイントです。ここでコンパクトな形をつくっているから、フォロースルーで一気に右腕を伸ばすことができるのです。それがヘッドスピードの上昇につながります。もしも、ダウンスイングで右腕が伸びていると、フォロースルーでは右腕が縮むしかないので、ヘッドスピードは上がりません。クラブを上げるときに大きな円、下ろすときに小さな円を描くのは、飛ばし屋の特徴だといえます。

また、右ヒジを絞り込むことによって、ボールのスピン量が上がります。おそらく川岸さんは女子ツアーでは最も多いスピン量でしょう。一つ間違えると吹き上がりますが、スピン量が多いことで弾道が高くなり、ビッグキャリーを生み出しています。体力があり、体幹がしっかりとしているからこそ、右ヒジをここまで絞り込めるのです。

ダウンスイングで驚かされるのは顔の向きです。インパクト直前までボールのかなり後方に視線が向いています。松山英樹選手と同じ形ですが、トップのときから顔の向きが一切変わらないことにより、ヘッドスピードの加速を生み出します。

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