【解説】大山志保、イヤな振り遅れを防ぐ“左ワキ締め”連続写真(計12枚)
「ヨネックスレディス」では今季5勝を挙げたテレサ・ルー(台湾)、連続出場記録を更新し続ける鉄人・表純子と最終ホールまでもつれたが、サードショットで1mにピタリとつけバーディ奪取。三つ巴の戦いを制し9年ぶりとなる2度目の同大会制覇を果たした。
ツアープロコーチの辻村明志氏は大山のスイングを「なんといっても、彼女の魅力は体のキレ」と評する。「体の回転スピードが桁外れに速く、フェース面のコントロールが非常に上手い。そして、これだけの回転スピードにクラブが振り遅れないのは、インパクトゾーンでの左脇の締まり、インパクトからフォロースルーまでの左股関節の締まりにある。基本的には、左脇が緩く開いてしまうと、クラブが遠回りし、寝ながら入ってくることが振り遅れの原因になることが多いのだが彼女の場合はそれがない(辻村)」。
加えて、小さいことにとらわれることのない思いっきりの良さも彼女の持ち味。「それはThinkingBox(考える場所)とPlayBox (打席)をしっかりと区別できているからです。打つ前にThinkingBoxでしっかりと考え、決断し、PlayBoxに入ってからは迷いなく打つ。素晴らしいですね」。スイングの型を意識しすぎてしまうアマチュアに是非真似してほしい部分だという。
練習の仕方もアマチュアの参考になると続ける。「練習場に来て、フォームのチェックをしているというよりは、リズムやテンポ、力感を中心に練習に取り組んでいることが見受けられる。最高の練習のスタイルです」。ラウンド前の練習で取り入れたい練習法だ。