今はプロアマでの選手たちの評判がよく、スポンサーが増えていますがそれだけではいつか切られてしまうでしょう。テニスでは錦織圭選手の活躍により、テニススクールに入りたいと希望する子供たちが増えていると聞きます。世界で活躍する選手の存在が競技の底辺拡大につながっているのです。ゴルフでも同じことが起こって欲しいですね。
“世界で戦える選手”の存在が女子ツアーの価値をより高めてくれると思います。日本のゴルフ界はそういう選手の育成や、サポートにもっと力を入れるべきです。ゴルフはリオ五輪からオリンピック競技に112年ぶりに復活し、2020年には東京でオリンピックが開催されます。このまたとない機会に向けて、強い日本人選手がどうすれば誕生するか、協会含めゴルフ界で考えてみるべきでしょう。
あと、私が最近テレビ業界にいて思うのは、これだけ人気選手がたくさんいるのだから、各放送局がもっと中継に特色を出してもいいのではないでしょうか。これは私の課題でもあります。今季はレポーターや解説者として、もっといい中継になるようにして女子ツアーがさらに盛り上がるよう微力ながらお手伝いしたいと思っています。
村口史子 プロゴルファー
東京都出身。1990年春にプロテスト合格。1991年の「サントリーレディス」で初優勝。1999年には年間3勝を挙げ賞金女王の座に輝いた。ツアー通算7勝。2004年にツアー競技からは引退。以降は雑誌やテレビの解説、レポーターとして活躍している。