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米ツアー勢と同じフィールドは刺激になる「TOTOジャパンクラシック」【原田香里のゴルフ未来会議】

米ツアー勢と同じフィールドは刺激になる「TOTOジャパンクラシック」【原田香里のゴルフ未来会議】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2022年11月2日 11時30分

岡本さんの賞金女王が決まった大会、というお話をしましたが、現在ほど海外が身近ではなかった私の現役時代、この試合は特別でした。強烈な記憶としては、87年の全米女子オープン優勝者、ローラ・デービス選手とのラウンドがあります。

私より3歳年上の彼女は、とんでもない飛ばし屋として知られていました。いつだったかまでは覚えていませんが、彼女が私のボールを誤球してしまったことがありました。自分でまちがえたのになんだか真っ赤な顔して怒りだしたことを思い出しました(笑)。ホールアウト後、日本のメディアの方が、一緒にプレーした私についてローラに質問したところ、「あんなにいつも全身を使ってスイングして18ホールもつのかな、と思った」と話していたと後で聞きました。体が小さくて飛距離もさほどない私からすれば「振らなくちゃいけないんだから……」という感じだったのですが。

ドライバーで飛び過ぎるホールでは、アイアンでティアップもせずに地面をトントン、とクラブで叩いてそこにひょいっとボールを置いてレイアップするローラには、不思議だったのかもしれません。余談ですが彼女は、還暦間近の現在も、欧米で試合に出場を続けています。すごいですよね。

米ツアーの選手と一緒のフィールドでプレーできるこの大会に出場することは、とてもいい刺激になっていました。前述のデービス選手、リサロッテ・ノイマン選手、ヘレン・アルフレッド選手、カリー・ウェブ選手、アニカ・ソレンスタム選手など、メジャー王者となった面々をはじめとする人たちを相手に戦うことで、米ツアーが身近になった気がしたものです。「アメリカでやれたら楽しいだろうな」と感じたこともありました。

上田桃子選手は、07年にここで優勝して出場権をつかみ、翌年から念願だった米ツアーに挑戦。しばらくは向こうでプレーしていました。今年、QTから米ツアーを目指すことを宣言している勝みなみ選手や西村優菜選手は、もちろん優勝を目指していることでしょう。この試合を経験して、海外志向が強くなる選手が他にも出てくるかもしれません。

日本ツアーから出場できるのは35人のみ。その後は、通常のトーナメントはたったの2試合しかなく、最終戦はごく限られた選手しか出られないJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップです。いよいよ佳境に入るツアーが、いつもとは違う面を見せる今週の大会も含めて、じっくりと見せていただきたいと思っています。みなさんも楽しみにしていてください。

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