ありがたいことに、女子プロの人気は高まっており、減る一方だったゴルフ人口がコロナ禍をきっかけに少し戻ってきたという現状があります。けれども、それを持続するための努力は常に必要です。
ゴルフは生涯スポーツで、心身の健康にもいい影響がたくさんあります。また、人が生きていく上で不可欠なルールやマナーを重視するため、人格形成にもいいといわれています。私は、その辺りを、多くの人に楽しみながら学んでほしいと考えているので、この先、レジェンズの仲間たちと考えていけたらいいな、と思っています。
レジェンズツアーの試合に行くと、練習ラウンドでも、ロッカールームでも、スイングの話、ゴルフの話に花が咲くのはもちろんですが、今、お話ししたような仕事の話があちこちで飛び交っています。また、私たちレジェンズツアーメンバーの動きを、SNSなどを通じて後輩たちが見てくれたり、シェアしてくれたりという交流も生まれています。私たちレジェンズのメンバーは、試合に出場して戦うだけではなく、ゴルフ界のこれからのことを考え、それぞれができることをして、裾野を広げていく…。それが大切なのだと、レジェンズの仲間たちを見て改めて感じています。
原田香里(はらだ・かおり)
1966年10月27日生まれ、山口県出身。名門・日大ゴルフ部にで腕を磨き1989年のプロテストに合格。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。通算7勝。その後は日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力し21年3月まで理事を務めた。