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約845万円届かずも…シーズンMVPを死守 古江彩佳は“強い”稲見萌寧に「賞金女王おめでとう」

約845万円届かずも…シーズンMVPを死守 古江彩佳は“強い”稲見萌寧に「賞金女王おめでとう」

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2021年11月28日 17時37分

16番パー3のティショットは勝負をかけてピンを狙っていくが、これがバンカーへ。このアプローチを寄せられずボギー。17番では2打目を2.5メートルにつけたが決められず。終盤までカップに嫌われたが、外したら最優秀選手を逃すという18番の1メートルのパーパットは決めて、最後に意地を見せた。

大きな重圧のなかでの戦いを終え、「なかなかパターが入ってくれなくて、スコアを伸ばせなかった。でも、プレッシャーがあるなかではいいゴルフはできた」と今年最後の18ホールを振り返る。常に目の前の一打に集中すると貫いてきたが、「頭では考えなくても(賞金女王への思いが)どこかにあった」と見えないプレッシャーとの日々だったと明かした。

稲見の順位次第では単独2位でもOKという状況でも、勝つことだけを考えた。「賞金女王を獲るなら優勝しかないと思っていた。仕方なかったかなと思います」と栄冠を逃しても淡々と話す。もちろん悔しさもあるが、「(女王レースで)勝ちたかったら先週ももう少し頑張らないといけなかった。ここのせいではない」ときょうだけの問題ではないとした。

2つのビッグタイトルのうち1つを死守したことも、悔しさを軽減させる。「自分が目標にしてきたところが賞金女王というのはありますが、(メルセデス・ランキングの)ポイントもすごく大事だなと思っていた。そこが獲れたことがうれしい」。来季から米ツアーに打って出る古江にとって、3年の複数年シードを獲得できたことでより未来が開けてくる。

東京五輪に続いて女王争いのライバルとなった稲見萌寧を「強い」と評する。「私も『うまい』というよりも『強い』と思ってもらえたらうれしい。だから、(稲見は)強い選手です」と名勝負を演じた相手を称賛。表彰式では「賞金女王おめでとう」と伝えたという。

気持ちの整理もそこそこにすぐにアメリカへと向かい、来季の米ツアー出場権をかけたQスクール(最終予選会)へと向かう。72ホールを2度行う、8日間にわたる長期戦。女王にはなれずとも。最優秀選手の勲章を胸に、小さな巨人が世界へと打って出る。(文・秋田義和)

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