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東京五輪後の初Vは今季7勝目 それでも満足しない稲見萌寧のあくなき探求心と野望

東京五輪後の初Vは今季7勝目 それでも満足しない稲見萌寧のあくなき探求心と野望

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2021年8月29日 17時09分

<ニトリレディス 最終日◇29日◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇6775ヤード・パー72/パー73>

東京五輪で銀メダルを獲得してから初優勝。さらに前週は単独首位から出た最終日に逆転負け。「このまま勝てないんじゃないかな」とさえ思うほど悔しい敗戦だった。そして調子が悪いなかで「苦手」と言い続けたコースでの栄冠にも、稲見萌寧は満点をつけなかった。

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「ノーボギーで、60台で回れて逆転優勝できて、リベンジもできたことを考えたら100点ですが、自分のなかでは70〜80点が満点。そのいいものが続けられたという感じです」。そう、稲見のなかに100点はない。

そもそも「調子が悪い」という基準点がほかの選手とは違うようだ。「結果自体はそんなに悪くはないですが、打っている感覚、狙ったところに出ているかどうかがよくない」。ツアー屈指の難コース・小樽をボギーフリーで回るためには「うまくマネジメントができた」だけでは厳しいものがある。稲見の考える調子とは、結果はもちろん、そこに至るまでの過程、感覚を含めて相当いいものでなければ好調とはいえない。だからボギーフリーで、さらにベストスコアで回っても「ギリギリのなかでやった」という言葉になる。

目指すところも波の選手とは違う。理想として掲げるのは「無双状態。どんなに調子が悪くてもぶっちぎりでずっと勝ち続けること」。だからこそ、結果が良かった、だけでは満足はできない。

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