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勝負決した“スーパーショット”と卓越した“アプローチ” 古江彩佳の技が光った優勝劇

勝負決した“スーパーショット”と卓越した“アプローチ” 古江彩佳の技が光った優勝劇

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2020年11月15日 17時48分

2試合連続となるプレーオフで優勝をつかんだ。20歳とは思えない精神力はさることながら、その技術力には驚かされるばかり。若きショットメーカーらしいプレーオフの一打もそうだが、卓越したアプローチもキラリと光った。その1つのシーンが最終日の7番パー3にあった。

ここでのティショットはグリーン左に外れ、ピンまで下り15ヤードの距離を残した。力加減を間違えれば、ピンから一気に離れる、そんな状況だ。この場面で58度のウェッジを握った古江は、チョコンと軽く打ち出す。「3.5ヤード」ほどキャリーで進んだボールは、一瞬カラーで止まりそうになったが、そこから傾斜を下ってカップ方向へ。これが1メートルほどの場所にピタリと寄って、きっちりとパーを拾った。

思わずうなってしまうような技を見せたが、本人は「アプローチは得意じゃないです。まだまだだと思ってる」とあっけらかんと話す。その強化のため、今週は練習場で8ヤードほど先に置いたカゴにウェッジでボールを20球入れる「遊びも兼ねた」練習も続けた。「入れないと“帰れま10”って言いながらやってました。10球は上げて、10球は58度を使って(高さを出さずに)入れる」というドリルで磨きをかけた。

日頃から「ゴルフを楽しみたい」とよく口にする古江だが、その精神はこんな練習にも表れ、そして結果へとつながっている。今年残っている国内ツアー2試合への意気込みを聞かれても、「変わらず楽しんでいければいいなと思います」という答えを返すだけだ。その言葉通り、今週も終始笑顔でプレーを続けた。しかし、きっちりと“強い古江”も印象づけた、そんな圧巻の優勝劇だった。(文・間宮輝憲)

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