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木村彩子から学ぶメーカーを統一するメリット でも1本だけPINGを入れている理由は?【契約フリーから学ぶクラブ選び】

木村彩子から学ぶメーカーを統一するメリット でも1本だけPINGを入れている理由は?【契約フリーから学ぶクラブ選び】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2019年4月9日 12時14分

彼女のセッティングはクラブ契約フリーの選手には珍しく、13本がキャロウェイとほぼ一社で固められています。アマチュアでも同じメーカーで固めたセッティング、という方は少なくないのではないでしょうか。

彼女の場合は、おそらく信頼できるメーカーのフィッターさんと組んだ結果でしょう。アマチュアの皆さんの場合は、「ドライバーが好きだから」、「好きなプロが入れているから」、はたまた「ロゴがおしゃれだから」など様々な理由でクラブを選ぶと思います。もちろん「全てのクラブの機能が好き」というのもありますよね。聞いた話では、とある量販店では6割の方が試打をせずに購入していくというんです。もちろん、試打席も弾道測定器もあるんですよ。それなのに、見て買うだけだ、と。

これらを一言でくくると、「メーカーへの信頼感」なんですよね。僕はフィッター・クラフトマンとしてクラブの性能を解説していますが、メーカーに対する信頼感というのも立派な機能軸だと思っています。

例えば、今年は年明けからキャロウェイの『エピックフラッシュ』とテーラーメイドの『Mシリーズ』を比較して、各メディアがある種の対決構図を作ってきましたが、Mシリーズが好きという人が、エピックを好きになるかといったら、なかなかならないと思います。テーラーメイドが好きな人は、あくまでテーラー好きなんです。極端に言えば、テーラーメイドのロゴを見ただけで安心感が湧いてくるのです。

それは各クラブのベースにあるテクノロジーであったり、メーカーのブランディングストーリーを理解して、そこに好意を抱いているからに他なりません。こういった方々は、たぶん全く同じスペックのクラブでも、別メーカーのロゴが入っていたらスイングも変わってきます。だからこそメーカーさんはデザインにもこだわりますし、新しいモデルの時は主となるカラーというものを明確に打ち出す。信頼感が機能であるというのは、木村選手のセッティングを見ても感じられますね。なんたってフリーなんですから、入れようと思えば他のメーカーも入れられるわけです。

でも、その中にあって彼女はユーティリティ(UT)だけはPINGを使っている。UTというクラブは、ウッドとアイアンの良い所どりというクラブだから、やさしい、使っておけば間違いないという反面、苦手・嫌いという人も存在する、やっかいなクラブでもあります。木村選手にしてもそうだと思います。ウッドなのか、アイアンなのかを明確に分けて使っている。アイアン型の5Uを入れているのが、その何よりの証拠ですよね。

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