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三者三様の飛ばし方 飛距離トップ3の飛ばしの技を徹底比較【女子プロの匠】

三者三様の飛ばし方 飛距離トップ3の飛ばしの技を徹底比較【女子プロの匠】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2019年1月7日 17時15分

ドライビングディスタンスでは3位の比嘉真美子だが、ショットの総合力という意味では3人の中でもピカイチ。パーオン率2位に加えて、ショット力を数値で表すボールストライキング(トータルドライビング順位とパーオン率順位を合算したランキング)でも2位。ドライバーだけでなくアイアンもうまさが際立っている。

賞金ランキングも3人で最上位となる4位だ。「今までは飛んで曲がっていたから成績が出なかった。18年は飛んで曲がらなくなったことが一番大きい。正確に遠くに飛ぶようになったことが飛躍の要因」と分析する辻村氏。17年と18年で一番変わったのが、ダウンスイング時に作られる右ヒジの角度だという。

「18年は切り返しからクラブを下ろしてくるときに、後頭部の後ろにシャフトがあった。17年まではもうこの時点でコックがほどけていた。だからシャフトは、もう腕の延長線上にあったんですよね。だからタイミングが合っていなかった」。いわゆるアーリーリリースとなっていたことが、飛ばなくなっていた理由でもあった。

穴井との共通点でもあるが、この時にできるVの角度が飛ばしの秘訣だと続ける。「しっかりと力を溜めているのが分かるのが、切り返しから右ヒジが下にグンとくるときにできるV字の深い角度。手首とシャフトのアングルと、右ヒジが体にくっついてくる形が、トップよりもなお絞り切れている。この溜めたパワーをインパクトで爆発させることで、より力強い球を生み出しているのです」。

もう一つ注目したいのが“カウンター”の動き。「二人にない部分としては、比嘉さんは最後まで腰を使い切れること。言い換えると軸を残したまま腰を最後まで回せて、溜まったものを全て出し切って爆発させられているということです。フォローの動きを見て欲しいのですが、ヘッドはターゲット方向に遠くに向かっているのに対して、頭は突っ込まず、むしろ後方にズレている感じすらある。ハンマー投げと同じ原理です。遠心力を利用してさらにヘッドを加速させているのです。もちろん、たぐいまれな背筋力もありますが、この動きは飛ばすために必要な要素。一瞬のスピードを作り出すのが非常にうまいですね」。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

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